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国際シンポジューム「選挙を変えれば暮らしが変わる」大盛況!

2018年04月20日 20:14

フェミニスト議員連盟の国際部会の部員の私は、この企画に参加し、主に、韓国担当でした。

ノルウェイからは、「世界で最も幸せな国の選挙制度」、ニュージーランドからは、「比例代表併用制導入で変わったニュージーランドの政治」、韓国からは、「クオ―タ制その実態を選挙制度からみて」の事例報告はどの国も、女性の議員が多く活躍して、暮らしが変わっています。大変素晴らしい報告に、日本の遅れを実感したところです。

 以下、三井まりこさんの要約ブログを添付します。

加計・森友改ざん事件、自衛隊の日報隠ぺい事件、財務次官のセクハラ事件…など問題が噴出する国会。この場に、女性はどの程度進出しているだろう。国際比較に使われる衆院に、女性はわずか1割しかいない。一方、北欧ノルウェーは4割を超え、ニュージーランドは約4割、おとなりの韓国は2割に届こうとしている。
 代表的な比例代表制選挙の国ノルウェーは、100年間、国会も地方議会も比例代表制である。
ニュージーランドは、1996年、国民投票で小選挙区制から比例代表併用制に変えた。
韓国は、日本と同じ小選挙区比例代表並立制だが、違うのは比例枠にクオータ制を強制していることだ。
 4月20日、東京で、3カ国の大使館員が、選挙制度と女性議員増の関係についてわかりやすく報告した。そのスピーチを国ごとに要約して紹介する。

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 ▲左からノルウェーの仙波広報担当官、同クナップスクーグ参事官、ニュージーランドのバースティーグ一等書記官、同ロイドpolicy adviser、韓国のキム参事官兼選挙官、同オ選挙担当官。(2018.4.20 東京ボランティア市民活動センター、撮影富山達夫) 

(国際シンポジウムは全国フェミニスト議員連盟と選挙改革フォーラムの共催で企画運営された)

ニュージーランドは、1996年、小選挙区制から「小選挙区比例代表併用制」(MMP)に変えた。有権者は、「支持政党」と「選挙区の代表」の2種類の投票をする。国会の議席配分は、政党の得票割合と同じ割合になる。たとえば、労働党が50%をとったら、労働党は、国会の全120議席の50%すなわち60議席に決まる。選挙区で当選が30人だったとしても、残り30議席は、労働党の候補者リストから選ばれる。
 なぜ併用制に変えたか。主な理由は、小選挙区制のもとでは、政権を握る政党の政治権力に対して、国会のチェック&バランスが十分できなかった点にある。女性やマイノリティが少なかったことが主たる理由ではない。
 次に女性議員について。世界で初めて女性に参政権を付与したわが国を誇りに思う。女性議員は80年代から増え続け、いま歴代最高の38%である。首相は37歳。6月から育休にはいる。赤ちゃん連れの女性議員が国会で授乳したり、国会議長が女性議員の赤ちゃんを議長席で抱っこしたこともあった。
 女性を迎え入れる環境が用意されると、立候補したい女性は増える。ある一定割合(クリティカル・マスcritical mass)に達すると、さらに増える。国会議場の隣に授乳室が設けられているし、議員は、他の労働者と同じように育児休業をとれる。
 比例代表併用制への移行によって、女性議員は大きく増えた。比例代表制は、政党ごとの候補者リストというシステムをとり、女性は、選挙区で闘わなくても、政党内でリストに載ればいいからである。
 政党は、クオータ制を法で求められてはいないが、女性議員増を約束している。それは、女性候補を増やさない政党には、選挙で罰が下るからだ。女性議員増の出発点は、国民の要求運動(popular movement)なのである。要するに、女性議員増は、比例代表併用制の果たした役割も大きいが、政党の力と国民の要求によるものだ。

 ノルウェーは、労働界への女性参加が世界で最も高い国のひとつだ。それを可能にしている背景に、1~5歳の90%以上が保育園に通園し、父親に強制された育児休業(パパ・クオータ)を含む長い育児休業のシステムがある。
 政治における女性割合は、大変高い。1913年の女性参政権以来、女性は、民主主義形成プロセスに参加につぐ参加をしてきた。昨秋の国政選挙の結果、国会議員の40%以上、首相・外務相・財務相を含む閣僚の半分、連立を組む3政党の党首3人全てが、女性となった。
 女性の政治参加は、政治を変えてきた。保育や育児の改善、女性に対する暴力撤廃、合法的妊娠中絶などの権利は主に女性が勝ち取った。この進歩は、女性のみならず人々の可能性を解き放つことにつながっている。
 女性議員増に選挙制度は「おそらく、関係があるだろう」。比例代表制選挙において、政党は、候補者名簿(リスト)に女性を載せやすいからだ。
 クオータ制は、政党に強制されてはいないが、主な政党は、40%の性別クオータ制をとりいれている。クオータ制を導入しない政党でも、ほぼ男女同数を候補者名簿(リスト)に登載している。ほぼ全ての政党にある女性部や女性委員会が、男女平等をけん引する。
ノルウェーの選挙民は、候補者にではなく、政党の候補者名簿(リスト)に投票する。政党の得票数に比例して、政党の当選者が決まる。政党の得票率と国会の政党別議席割合は、ほぼ等しい。投票率は約8割。ひとつには投票しやすい環境にある。解散がなく、投票日は9月初めの月曜と決まっている。投票日の何週間も前から投票できるし、病院や高齢者施設など公的施設で投票ができる。投票権も立候補権も要件は全く同じで、国政選挙は、18歳以上のノルウェー国民で、ノルウェーに住民登録されていればいい。地方選挙では、有権者は、当選に影響を与える個人票を持ち、リストの候補者1人に1票、何人に加えてもいい。

 韓国にクオータ制が導入されて18年目になる。法改正された2000年の国会議論に私は立ち会うことができた。女性団体やフェミニズムに賛同する男性たちは、男性より多い女性の人口に応じた代表すなわち女性議員は少なすぎるということに注目した。
 儒教文化の国であり、保守系政治グループ政権だったので、女性団体は、政党の自主性に任せるだけでなく、法制化が必要だと運動していった。大別して、公職選挙法と政治資金法の2つが改正された。
 国政選挙の比例区において、政党の候補者名簿の50%しかも奇数に、女性を入れることが義務化された。違反した政党の名簿は受け付けられない。一方、小選挙区においては、全公認の30%を女性にせよと政党に努力義務が課された。
 地方選挙にもクオータ制があり、国会議員の選挙区を1単位として、そこに女性候補1名以上を政党は公認しなければならない。違反すると無効だが、政党が公認しても女性が受けない場合は適用されない。
 政治資金も改正された。女性を一定割合公認した政党には国庫から補助金が出ることになった。加えて、政党への国庫経常補助金の10%を女性政治家育成発展のために使う、とされた。
結果だが、比例枠へクオータ制を導入した2000年当時は大きな変化はなく、違反した政党の候補者名簿は無効とする罰則ができてはじめて女性の割合が上がった。地方選挙は、2002年、女性は都道府県にあたる選挙で増えたものの、市区町村にあたる選挙では増えなかった。後、クオータ制が基礎自治体にも適用されて、15.1%に増えた。

女性のクオータ制導入による変化は多い。
①女性代表数が増え、女性関連の法制度や法改正が増加するなどの質的変化
②女性議員の専門性に対する評価の変化 
③女性議員の超党派的とりくみ 
④議会の政治文化の変化 
⑤女性高官が増えるなど政府の変化 
⑥国民の投票行動の変化
「まず制度を変えてみよう!」とクオータ制を導入して18年目、女性は、国会で17%、地方議会で25%になった。
今後は、国政選挙の小選挙区において女性30%以上を強制に変えること、比例枠の定数を増やすことが必要だ。地方選挙でも選挙区の30%を女性にすることを強制にすべきだ。

終了後、私たちは、宣言文を採択した。以下添付します。 →こちら


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